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大学生の海外研修の一番の実りは異国からの人々との出会い
昨日、慶應義塾大学2年生の英語のクラスで、「夏休み中の私のニュース」という内容で英語での発表を行なってもらいました。
例年、慶應の2年生に様々なタイトルで英語のプレゼンテーションをしてもらっています。初めの頃は、アカデミック・ライティングを担当していたので、そのペーパー発表。それから、ニュース記事のリライト。今年は、初めて、夏休みの体験をニュースの形にして発表という形にしました。今年は、BBCの英語を教えていて、ライティングとプレゼンテーションを教えていなかったので、多くの学生の書いた文は普通の作文のようになってしまっていました。 ただ、私が感心するのは、私たちの時代と異なり、学生たちが英語で人前で発表するのを厭わなくなったということです。私たちの学生時代は英語で文を書いてきて、それを人前で発表するというのは、英語科や英文科など特殊な専攻の人だけだったでしょう。私たちの時代の学生に較べると、今の学生は文法などのミスは多いですが、発信能力は高まっているという気がします。 夏休みに海外旅行をした学生がとても多いです。興味深いのは、海外の大学や語学学校で英語を勉強してきた学生たちの話を聞くと、彼らにとって一番の収穫は色々な国から来た学生たちと一緒に寮生活をしたりホームステイをして、異なる考え方の人たちと一緒に時を過ごしたということのようです。英語の勉強よりも新しい出会いということのようです。 私も大学2年生のときに、英国のホームステイ3週間とヨーロッパ旅行3週間という学生向けツアーに参加しましたが、そのときに体験が、結局は、今の私の人生や職業に大きな影響を与えています。大学時代に、ロンドン市内で道に迷って素敵なところだと思ったあたりに、その後、ロンドン勤務をした時に、住みました。フラットを決めるときには気づかなかったのですが、住み始めて、この辺りが学生時代に一人で迷ったところだと気づきました。不思議なめぐり合わせです。英国へ留学をしたのも、この短期留学の影響が強くあります。 (ウェールズの蒸気機関車) かつて、英国の上流社会では男の子たちに勉強の最終仕上げとして、家庭教師をつけてヨーロッパ大陸旅行をさせました。それをグランド・ツアーといいます。現在のグランド・ツアーというのは、やはり、若者には大きな影響を与えるということを、改めて、私自身が感じた講義時間でした。
by anthropologist
| 2007-10-06 13:50
| 英国
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